Skip to content

Latest commit

 

History

History
81 lines (49 loc) · 10.6 KB

20130527-cinnamon_cupcake.md

File metadata and controls

81 lines (49 loc) · 10.6 KB

シナモンマグカップの重量差異

更新履歴

  • 2013-05-27
    • 初版。
  • 2013-05-29
    • 書籍『Sanrio Memories』におけるシナモンの開発年について追記。情報提供感謝。

キャラクターカップケーキ

ピューロランドのレストランにて470円で売られているキャラクターカップケーキ。キャラクターのダイカットマグカップの中に小さなケーキが入っている商品で、入れ物になっているマグカップは持ち帰ることができる。カップケーキではなく、お土産用としてカップだけで売っていたり、お菓子が入った状態で売られていたりもするようである。そっちは買ったことがないが。

私はフードマシンレストランでこのキャラクターカップケーキをよく頼んでおり、そのためにマグカップが大量に余っている。机の上に並べていてかわいくはあるけれども場所を取っていて邪魔なのだよね、とピューロランド内でほかのお客さんと話した時に、その人に机の状況がどうなっているかを聞かれたので、ありのままの様子の写真を Twitter に載せた

5D3F1778

写真に写っている範囲ではキャラクターカップケーキのマグカップはシナモンが10個で、キティ、メロディ、ルビー、サフィー、ラブラ、エンジェラが各1個、そして奥のほうに隠れている一回り大きなシナモン2種はそれぞれ500円クジの景品で、縦に積んであるのは何だったか忘れた。

奥にある500円クジのマグカップは出来もよくお気に入りなのだが写真ではよく見えないので、インドネシアにお住いの Cia Yen さんが撮られた写真があったのでそれを流用させてもらうと、以下の写真の右側に写っている2種類のマグカップと同じものである。写真にはキャニスターと貯金箱も写っているが4種ともクジの景品だったはず。インドネシアなのによく入手できたなあ。クジの時期も違うので、一度の来日だけというわけでもなさそうだし、どうやって入手されたのでしょう。例として右側のマグカップは2004年で左側のマグカップが2007年なので。キャニスターと貯金箱はいつだったかな。デザインで何年よりも後であるということくらいは分かりはするものの、いつのクジだったかまでは覚えてないわ。

Cinnamoroll by L0V3LYLUN4, on Flickr

で、話を戻すと、大量のマグカップの写真を Twitter に載せたことで、このマグカップを引き受けたいという親切な方が現れてくださった。ただ残念なことに、このマグカップは品質は決して良くなく、目の位置の精度も低いし、焼き物表面にブクが入っていたりもする。そのため引き渡すのに良さそうな質の良いマグカップを選定することにした。念のため、500円クジの景品はライセンス品でないこともあり品質がよい。

著作年表記の差異

選定をするためにマグカップをよく見てみると、カップの裏に書かれている著作年表記に 02, 04 L と 01, 04 L の2種類があることに気が付いた

5D3F1785

サンリオキャラクター商品の著作年表記について説明すると、1つのキャラクターに対して2つの著作年が書かれている場合には、最初の年がキャラクター開発年で、2つ目の年が商品の開発年となっている。最後の丸 L はライセンス商品の場合に付けられる記号。末尾のアルファベットは L 以外にもいろいろとある。年表記とアルファベット表記のルールについては明文化されたものを見たことがなく単なる憶測ではあるが、多数の商品を見た限りではおそらく合っていることだろう。

このマグカップは著作年表記が 02, 04 L と 01, 04 L の2種類があるので、前者は2002年にキャラクターが開発され2004年に商品が開発されたことを意味し、後者は2001年にキャラクターが開発され2004年に商品が開発されたことを意味している。商品が違えば商品の開発年が異なることは頷けるが、同じキャラクターであるのにキャラクターの開発年が異なるのはなぜだろうか。

シナモンのキャラクター開発年が変化した理由は諸説あるが、とりあえず事実だけを述べると、グッズについては2011年2月に発売されたシナモン10周年第一弾となる甘辛マリンシリーズからキャラクターの開発年が2001年に変わった。グッズ以外では2010年9月末の実質株主に対して2010年12月に送ってきた資料で既にシナモンの著作年表記が2001年に変えられていた。私が気が付いた著作年表記の変化はこの2つが最初であるが、これよりも前から変えられていた可能性もある。開発年が変化した理由は私に聞かぬよう。

(2013-05-28 追記) 2010年9月に発売された書籍『Sanrio Memories』でシナモロールの開発年が2001年になっていたという情報をいただいた。情報提供ありがとうございます。お台場でサイン会などを行った2010年8月の書籍『Sanrio 50th Anniversary Official book』では2002年となっていたので、執筆や校正のタイミングは分からないものの、これらの2書籍の間ごろにキャラクター開発年が変えられたと思われる。『Sanrio Memories』はギフトゲートで立ち読みしたときに、資料的な価値があまりないなと思って買わなかったのを今更後悔。 (追記終わり)

これらのことから考えられる結論は、02, 04 L となっているマグカップは2010年ごろまでに製造されたもので、01, 04 L となっているものは2011年ごろよりも後に製造されたものであるということである。先ほどから辞書順で後ろになる 02, 04 L を 01, 04 L よりも最初に記載していたのはそのため。

製造の差異

失礼ながらこのマグカップは品質が悪いと先にも書いたが、前々から重量のバラツキが気になっていた。念のためこのリンク先のツイートにある ◎ について補足すると、◎ とは2012年10月下旬にギフトゲートでグッズ購入時にもらえたシナモンのシールのこと。デザインが ◎ だったため、シナモンファンの間ではこのシールのことを ◎ の一文字で表記していた。◎ の補足終わり。

前回測定した時は著作年表記の違いに気付いていなかったがマグカップの重量に相当なばらつきがあることには気づいていた。今回気になったことは、著作年表記が異なると製造年が異なるということが正しいとしたらば、重量が異なっていたのは製造年に起因するのか、ということだ。

重量の測定に用いた機材は前回と同じくタニタ製キッチンスケール KD-189 をベースにしたサンリオオリジナル家電のキティデザインのものである。説明書によると温度が23±5℃で湿度が60%以下で測定対象が250g以下の場合、精度保証が±1.0gとなっている。

10個あるシナモンマグカップのうち2種類の著作年表記で各5個あり、重量を測定したところ以下となった。カップごとにそれぞれ3回測定した値のメジアンを代表値にした。メジアンとは言ったものの、3回の測定で異なる値が出たのは10個のうちの1個のみであったが。

  • 02, 04 L 表記
    • 111.5
    • 111.5
    • 112.5
    • 114.0
    • 116.5
  • 01, 04 L 表記
    • 106.0
    • 120.0
    • 124.0
    • 124.0
    • 125.0

ぱっと見でも 01, 04 L のほうが重めになっていることが分かる。平均と標本標準偏差を求めると、 02, 04 L となっているものは 113.2±2.1 で 01, 04 L は 119.8±7.9 となった。01, 04 L には 106.0 という外れ値と思わしきものが存在するのでそれを除くと 123.2±2.2 である。外れ値を除いても除かなくても十分に大きな開きがある。重量のバラツキは製造年に起因するものと考えてよさそうである。

関連研究

マグカップではないが、最近見かけたもっとまじめに測定しているブログをご紹介。

聞くところによるとサンリオキャラクターの麻雀牌は台湾では売られているらしい。欲しいなあ。日本ではドンジャラばかりだし。

今回のマグカップは精度の低い機材で重量のみしか比較していなかったが、容積とか大きさとか顔のつくりとかを比較してみるのも面白いだろう。容積ならキッチンスケールと水だけでも割と測れるかな。

謝辞

机の状況を知りたいと言ってくれた方のおかげで写真を載せることになり、その写真を見てカップが欲しいと言ってくれた方のおかげでカップの選定をすることになり、それによって著作年表記が2つあることに気付けたので、そのお二人には特に感謝。もちろん、これだけの無駄な調査と文章を書かせるだけの動機づけをしてくれるシナモン君にも。